コラム

外壁塗装の色選び、どう決める?プロが教える「後悔しない色選び」のポイント

外壁塗装の色選び、どう決める?プロが教える「後悔しない色選び」のポイント

外壁塗装を検討するとき、意外と最後まで悩むのが「色」です。

「今と同じ色がいいのか」
「少しイメージを変えた方がいいのか」
「汚れが目立たない色はどれだろう」
「濃い色にすると暑くならないだろうか」

塗料の種類や工法については施工会社に相談できますが、色には正解がひとつではありません。そのため、ご家族や会社の経営層、マンションの居住者など、関係する方それぞれの好みが入り、なかなか決まらないこともあります。

そこで今回は、単に「人気の色」をご紹介するのではなく、汚れ・色あせ・暑さ・実際の見え方といった視点から、後悔しにくい外壁の色選びについてご紹介します。

1.「汚れにくい色」より「汚れが目立ちにくい色」を考える

「できるだけ汚れにくい色にしたい」というご相談をいただくことがあります。

ただ、外壁につく汚れの量そのものが、色によって大きく変わるわけではありません。大切なのは、汚れと外壁の色との差を小さくして、目立ちにくくすることです。
一般的に、グレーやベージュ、アイボリー、ライトブラウンなどの中間色は、砂ぼこりや土ぼこりなどの色となじみやすく、汚れが比較的目立ちにくい傾向があります。

一方で、白い外壁は排気ガスや雨だれなどの黒い汚れが目立ちやすく、黒や濃紺などの外壁は砂ぼこりやチョーキングによる白っぽい汚れが目立ちやすくなります。
つまり、「白は汚れるから黒にすれば安心」というわけでもありません。 濃い色にも濃い色なりの汚れの見え方があります。
なお、実際の汚れの付きにくさは、色だけでなく、塗料の低汚染性や建物の形状、周辺環境などにも左右されます。色と塗料の性能を分けて考えることが大切です。

2.色を決める前に、まず「今の建物」を見てみましょう

色選びの際、実は非常に参考になるものがあります。

それは、現在の建物そのものです。

例えば、北側の壁が緑っぽくなっていれば藻やカビが発生しやすい環境かもしれません。道路側の外壁が黒ずんでいれば、排気ガスやススの影響を受けやすい可能性があります。また、窓や庇の下に黒い筋があれば、雨だれが発生しやすいことが分かります。

10年以上建っている建物であれば、その建物がどのような汚れ方をするのか、すでに答えが出ていることもあります。
色見本を見る前に、一度建物をぐるっと回って写真を撮ってみてください。

「どこが、どんな色に汚れているか」

そこから考えると、その建物に合った色が見つけやすくなります。

3.「色あせしにくさ」も色選びの重要なポイント

外壁の色は、施工直後だけでなく、10年、15年と時間が経った後の見え方も考えて選ぶことが大切です。

赤や黄色、鮮やかなブルーなど、原色に近い鮮やかな色には有機顔料が使われることがあります。有機顔料は豊富な色彩を表現できる一方、種類によっては紫外線などの影響を受け、徐々に退色する場合があります。

一方、酸化鉄などの無機顔料は、比較的紫外線による影響を受けにくいという特徴があります。白・黒・赤さび色・黄土色などをベースにした落ち着いた色は、長期的な美観維持を考える際の選択肢になります。
そのため、長期間にわたって落ち着いた外観を保ちたい場合には、グレー、ベージュ、アイボリーなどの落ち着いた中間色も検討してみてはいかがでしょうか。

ただし、鮮やかな色がすべて色あせしやすいわけではありません。顔料の種類や塗料の配合、使用環境によって耐候性は異なります。
高耐候性の塗料を選んでも、色だけが先に褪せてしまえば、建物全体が古びて見えてしまうことがあります。塗料の耐久性と一緒に、色そのものの耐候性も考えておきたいポイントです。

汚れの種類汚れの色特に目立ちやすい壁の色
排気ガス・砂ぼこり黒〜グレー、黄土色純白、パステル系の淡色、極端な濃色
藻・カビ(北面・湿気の多い場所)緑・黒白、明るいベージュ
雨だれ(サッシ下・笠木下)黒い筋白・黒・濃色全般
チョーキング(塗膜の粉化)白い粉黒、濃紺、濃緑などの極端な濃色

4.濃い色を選ぶときは「暑さ」も考える

色には、見た目だけでなく熱の吸収にも違いがあります。
一般的に、濃い色ほど日射の熱を吸収しやすく、淡い色ほど太陽光を反射しやすくなります。特に屋根や大きな壁面では、色の違いが建物の熱環境に影響することがあります。
工場や倉庫などで、

「夏場の室内温度を少しでも抑えたい」
「空調負荷を減らしたい」

という場合には、白や淡い色を選ぶことも有効です。

一方、デザイン上どうしても黒や濃紺を使いたい場合には、建物全体を濃色にするのではなく、アクセントとして部分的に使うという方法もあります。

また、遮熱塗料を選ぶ場合は、単に色名だけで判断するのではなく、製品ごとの日射反射率などを確認することが大切です。実際の室内温度への影響は、屋根・外壁の断熱仕様や建物の使用状況によっても変わります。
「好きな色」だけでなく、「建物の用途」まで考えて色を選ぶことが大切です。

5.小さな色見本だけで決めないこと

色選びで非常に多いのが、

「塗ってみたら、思っていた色と違った」

というケースです。
原因の一つが「面積効果」です。
同じ色でも、小さな色見本で見る場合と建物の外壁全体に塗った場合では、見え方が変わります。面積が大きくなるほど、色が明るく、鮮やかに感じられることがあります。
そこでおすすめしたいのが、次の確認方法です。

〇A4程度の大きな塗り板を作る
小さな色見本帳だけでなく、実際の塗料を塗った大きめの見本で確認します。

〇実際の建物の壁に当てて見る
机の上ではなく、外壁に垂直に当てて、周囲の色や光の影響を確認します。

〇晴れ・曇り、朝・昼・夕方で確認する
日光の当たり方や時間帯によって、色の印象は変わります。

〇特にこだわる場合は、実際の外壁で試し塗りする
可能であれば、目立たない場所で実際の塗料を塗り、色や艶の見え方を確認します。

室内の照明の下で見る色と、屋外の太陽光の下で見る色では、印象が大きく変わります。
できるだけ「実際に塗った状態に近い環境」で確認することが、色選びの失敗を減らします。

6.迷ったら、最初から「3案程度」に絞る

会社の建物やマンションなど、複数の方が色決めに参加する場合には、もう一つ大切なポイントがあります。
それは、最初から選択肢を増やしすぎないことです。
何十色もある色見本を見ながら「好きな色を選んでください」とすると、なかなか意見がまとまりません。

例えば、
・現在のイメージを残す案
・汚れや色あせを考えた耐久性重視案
・印象を少し変えるツートン案

など、施工会社と相談しながら3案程度に絞ると検討しやすくなります。
さらに、「なぜこの色なのか」を説明できるようにしておくことも大切です。
「なんとなく好きだから」ではなく、

・汚れが目立ちにくいから。
・色あせしにくいから。
・建物の熱環境を考えたから。
・今の建物のイメージを残せるから。

こうした理由があれば、関係者の方も納得しやすくなります。
また、塗り板の作成や塗料の調色には時間が必要です。着工直前に慌てて決めるのではなく、施工会社と相談しながら、色の最終決定日をあらかじめ設定しておくことをおすすめします。

まとめ|色選びは「見た目」だけでなく、これから先まで考えて

外壁の色選びでは、つい「好きな色」「人気の色」に目が向きがちです。

しかし、長くきれいな状態を保つためには、汚れの目立ちやすさ、色あせのしにくさ、遮熱性、実際に塗ったときの見え方まで考えて選ぶことが大切です。
今回のポイントをまとめると、

〇「汚れにくい色」ではなく、汚れが目立ちにくい色を考える
〇今の建物の汚れ方を確認し、次の色選びの参考にする
〇長期的な美観を考えるなら、色あせしにくい落ち着いた色も検討する
〇濃色を選ぶ場合は、日射による熱の影響も考える
〇小さな色見本だけで決めず、できるだけ実際の建物に近い状態で確認する
〇複数の方で決める場合は、候補を3案程度に絞り、「なぜこの色なのか」を説明できるようにする

ことが大切です。
色選びに、すべての建物に共通する正解はありません。
だからこそ私たちは、色だけを見るのではなく、建物の状態や周辺環境、用途、今後のメンテナンスまで考えながら、その建物に合った色をご提案することが大切だと考えています。

「色を変えてみたいけれど、何色が合うのか分からない」
「今のイメージを残した方がいいのか迷っている」
「汚れや色あせが目立ちにくい色を選びたい」

そんな段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。
建物を実際に確認しながら、10年、20年先まで納得できる色選びを一緒に考えていきます。 

アケボノはお客様の安心・信頼を第一に考え、

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